マヤ先住民伝統の教えについて

私達は今、侵攻以降に西洋の視点から解釈、研究されてきた「一般的なマヤ像」だけではなく、土着のマヤ先住民自身がどのような世界観を持ち、何を大切にしてきたのかという視点にも丁寧に目を向けていく必要があります。
今では稀に、マヤ先住民から発信される情報に触れる機会も増えています。しかし、その多くは、16世紀以降の歴史的影響を経た「現代マヤ」の思想であり、長い歳月の中で西洋的思考やキリスト教的世界観と融合・変容してきたものです。それ自体が否定されるべきものではないにしても、歴史の中で文化は常に影響を受け、形を変えてきました。ただし、それがどの時代背景のもとに語られているのかを理解しないまま、「マヤの教え」と一括りにすることはできません。
ほんの500年前まで、アメリカ大陸には多くの部族が伝承を継承して、自然や宇宙との調和を基盤に独自の精神文化を育んでいました。しかし、ヨーロッパからの侵攻と植民地支配という歴史の中で、宗教や学校教育制度を通して、また現代社会のあらゆるメディアの影響を受けて、新たな価値観が広まり、伝統文化の多くは変容を余儀なくされました。現在のマヤ社会においても、カトリックをはじめとするキリスト教の影響は社会全体に浸透しており、土着の思想と融合した独自の信仰形態が形成されています。
そのため、「マヤの教え」「マヤの情報」と語られるものが、どの系譜に属するのか、誰がどの立場から伝えているのか、誰が研究して発表したマヤなのか、多種多様な出どころを見極めることが重要です。学術研究によるものなのか、侵攻後の思想と融合したものなのか、あるいは先住民と言っても、伝統的家系により口伝で守られてきたものなのか。背景によっては、その内容や世界観は大きく大きく異なると言えます。
厳しい歴史を経ての現状ですので、マヤの伝統文化が完全に失われていてもしかたがない状況でしたが、神官やシャーマンの家系によって内密に継承されてきた口伝の叡智が、かすかながら現代に伝えられていることも事実です。その存在は、文化の完全な断絶ではなく、静かな持続があったことを示しています。こうした伝統的な叡智を理解してゆかなければならない「新たな『光の時代』」に私達は生きているのでしょう。
フンバツ・メン氏は次のように語っていました。
「これからの『光の時代』は、考古学者や人類学者、言語学者、天文学者、数学者、建築家、医師、セラピスト、カウンセラー、教師、アーティストなど、あらゆる分野の専門家のみならず、マヤの教えに触れた多くの人が社会に貢献するリーダーや教育者として目醒め、次世代の人々や地球のため、そして宇宙との調和のためにマヤの教えを実践すべきです。そして、先住民の持つ多くの情報を共有し、共に研究し、創造してゆく時代となるでしょう」と。
さらなる詳細 ▶️ 教化書「マヤの教えを知るために必要なこと」